七日目

×琴錦(3-4)千代大海○

立ち会い琴錦が左前廻しを引きましたが,千代大海が踏み込んでおり, 強烈な右おっつけでかまわず押し込み, 琴錦が残すところをそのまま押し倒しました.
場所前の稽古不足で心配された千代大海でしたが, 昨日今日と千代大海らしい相撲がほぼ完全に復活し,後半戦大いに期待できそうです.

今日の水付け呼出しさん
西
十両安佐夫重太郎
幕内前半正男友太郎
幕内後半安喜夫光昭

巌雄が当たっていなして左を差して寄ると,大善は力なく土俵を割りました. 7連敗と元気がありません.また十両に逆戻りということになってしまいそうです.

琴ノ若が張り差しから右下手.和歌乃山が低い体勢で頭を付けましたが,攻めあぐね, 琴ノ若が引きつけて和歌乃山の体を起こし, 胸を合わせるようにして寄り切りました.和歌乃山についに土が付きました. 琴ノ若も1敗と好調です.

濱ノ嶋と[火華]司は,呼吸の合わない変な立ち会いでしたが, 行司の朝之助は「はっきよい」.しかし,ここで両者相撲をやめてしまい, 待ったということになりました.審判長が止めた可能性もありますが….
二度目の立ち会いでは,濱ノ嶋が立ち会いさっと右を差しましたが, [火華]司が右を差しながらかまわず一気の出足で寄り切りました. 濱ノ嶋の右の差し手が返って[火華]司の左がバンザイしかけていましたが, [火華]司はかまわず一気に押し込みました.

武双山が低く当たって左前廻し. 出足は止められましたが右からおっつけて栃乃和歌を寄り切りました. まだまだ本来の相撲にはほど遠い内容ですが,2連敗の後5連勝となり, 勝ち越しが見えてきました.

両者突っ張り合いから朝乃翔が優勢に押し込み, 蒼樹山が回り込んで朝乃翔がさらに頭を低くして出てくるところを, 蒼樹山の手が髷に入ってしまい髷を引っ張る形になりました. 朝乃翔が体勢を立て直し,ようやっと髷から手が離れましたが, すぐに蒼樹山が押し出しました.
物言いがつき長い協議になりましたが, 佐渡ヶ嶽審判長の説明は 「髷を引っ張って勝負がついたのじゃないので」ということで, 軍配どおり蒼樹山の勝ちということになりました.非常に難しい判定ですが, 規定には「故意に髷を掴んだら反則」としか明記されていないと思うので, 明確な判例ができたことになります.

若の里が立ち会い左を差し,前に出ながら右上手を引いて, 一方的に貴闘力を寄り切りました.ようやっと初日です. 上位対戦では歯が立ちませんでしたが,後半の巻き返しに期待です. 貴闘力は先場所あたりからどうも元気がありません.

土佐ノ海が頭から当たっていくと, 魁皇は多少踏み込んではいましたがすぐに叩いてしまい, それに乗じて土佐ノ海が一気に押し出しました.
魁皇は最悪の相撲内容で5敗目.大関取りどころの話ではなくなってきました.

貴ノ浪が最初から抱え込みにいく立ち会いで,栃東が低い体勢で押しましたが, 貴ノ浪は土俵中央で回り込みながら,巻き落としで仕留めました.
栃東相手に安易に抱え込みにいく相撲は危険だと思いますが….

闘牙が立ち会いから突っ張りましたが,武蔵丸は一歩も下がらず, 逆に一気に押し込んで勝負あったかに思いましたが, 武蔵丸が廻しを引こうとした機に闘牙が一気に押し返し, あわやというところまでいきました. しかし武蔵丸がこらえて押し返し,左差し右上手で寄り切りました.

曙がもろ手からのど輪で押し込みましたが, 出島がこらえて両差しで一気に土俵際まで押し込み,がぶって曙の腰を伸ばしました. 曙が左上手を引いて何とかこらえましたが,曙が押し返す力を利用するようにして, 出島が引きながらの鮮やかに掬い投げで曙を土俵に這わせました.
曙についに土.出島は対曙戦5連勝です.

中日を前にして全勝がなくなりました.後半戦,誰が勝ち残っていくでしょうか. それはそうと,ここ数日,立ち会い待ったが非常に多くなっています.