千秋楽

○琴錦(3-3)旭鷲山×

琴錦が当たって右差し,左おっつけで一気に寄り切りました. 文句なしの完璧な相撲で,有終の美を飾りました.
14勝1敗での平幕優勝とともに,殊勲賞,技能賞の受賞が決まりました. 三賞受賞も自己の持つ史上最高記録を18回に伸ばしています.

今日の呼出しさん
呼び上げ
序二段優勝決定戦利樹太助
西
水付け幕内前半祿郎正男
水付け幕内後半邦夫利樹

雅山が若隼人を押し出しに破り12勝3敗で十両優勝を決めました. 幕下付け出しデビュー以来,3場所連続優勝の快挙です. 場合によっては,一気に新入幕の可能性もあるかもしれません.

十両火華司が初日から8連敗の後7連勝という 珍しい星取で終了しました.連勝があと一日早くスタートしていれば….

十両に落ちた琴稲妻は,今日も負けて6勝9敗の成績に終わりました. 一場所で幕に戻ってくることを期待していたのですが….

五城楼が十両千代天山を送り出しに破って,13枚目で千秋楽からくも勝ち越しました.

琴龍が当たって右突き落とし, 水戸泉が残すところを左からののど輪で押し出しました.勝ち越し決定です. 水戸泉は,二番前の相撲で, 土俵から転落した大碇の下敷きになり足を少し傷めたようですが,ちょっと心配です.

土佐ノ海が当たって引き落とし, これを玉春日が残すところをさらに押し込んでいなす. 玉春日がさらに残す,を何度か繰り返し, 動きが止まってから土佐ノ海が突き起こして突っ張って, 玉春日が残すところを引き落としました.
土佐ノ海は最後まで琴錦についていき場所を盛り上げました. 自己最高の12勝で敢闘賞受賞です.

湊富士の方が踏み込みましたが,魁皇が左を差して組み止め,じわじわと押し込んで, 右おっつけで押し出しました.ようやっとの勝ち越しです.
序盤の5連勝の相撲が続けば優勝も十分狙えたのに,中盤以降大失速で, 結局ようやっとの勝ち越し.2横綱1大関を破りながら,三賞も受賞できませんでした.

闘牙のもろ手突きに栃東が立ち会い左に変化. そこを闘牙が逃さず突いてもしやと思いましたが, 栃東がうまく回り込んで攻めに転じ,逆に突っ張りかえして突き出しました.
この一番に勝てば技能賞の栃東でしたが,10勝目を挙げて技能賞受賞となりました. 闘牙は残念ながら負け越しとなりましたが,この地位で7勝とは予想外の大健闘です.

安芸乃島が低く当たって潜り込みましたが, 琴乃若が安芸乃島の上手を切って逆に左上手を引き,徐々にいい体勢を作りました. 左中指の怪我のため力が出ないのか,ここからの攻めに苦しみましたが, 意を決して前に出て寄り切りました.
怪我で100%の力を出しきれない中,白星を重ね,二桁の星を残しました. 琴錦共々,30歳の大関候補と言ってよさそうです

蒼樹山が先手を取って猛然と突っ張って出島を土俵際まで押し込みましたが, 蒼樹山の引きに乗じて出島が押し返し, 出島が向正面でかろうじて踏みとどまりましたが, ふっ飛ばされた蒼樹山が赤房下に飛び出してしまいました.

貴ノ浪が右から抱えこみにいくところを,武双山がさっと両差しになり, そのまま休まずに腰を寄せるようにして寄り切りました. 武双山は9勝目.貴ノ浪はなんと終盤5連敗で8勝7敗に終わりました.

千代大海が当たって押し込み,若乃花がこれを残して逆に押し込み, 今度はこれを千代大海が残して押し返し, 攻めと守りがくるくる入れ替わる激しい相撲になりましたが, 最後は千代大海がぐっと押しこみ押し出しました.
千代大海大きな10勝目です.若乃花は9勝6敗.両者とも序盤の好調に期待しましたが, やはり場所前の怪我が大きく影響したようです.

両者突っ張り合いから,武蔵丸が先に右を差して左上手でいい形を作りました. 貴乃花が下手投げで一瞬体勢を盛り返しましたが, 武蔵丸が右から起こして寄っていき,貴乃花の腰が砕けるような感じになりましたが, 貴乃花がうっちゃるような形で下手から捻ると, 武蔵丸の足が貴乃花が倒れるより一瞬早く土俵の外に飛び出しました.