七日目

×琴錦(32-7)安芸乃島○

琴錦は,昨日突っ込んでいって変わられた影響があったのか, 立ち会いの踏み込みがありませんでした. 逆に安芸乃島の踏み込みがよく,立ち会いすぐに左上手を引きました. しかしさすが琴錦,うまく両差しになってすぐに上手を切り, 土俵際まで押し込みました. これで勝負あったかと思いましたが,立ち会いから先手を取っていたからなのか, 安芸乃島は余裕を持ってこれを残し,体を入れ替えて逆襲し, 琴錦を土俵際に追いつめました. ここは琴錦がのけぞりながらかろうじて残して押し返しましたが, 安芸乃島が休まず攻めて,そのまま押し込み,寄り切りました.
安芸乃島が前回琴錦に勝ったのは,1996(平成8)年九州場所・千秋楽. 対琴錦戦,連敗を7で止めました. まあ,たまには勝たせてあげましょうか.しかし,この黒星は痛いなぁ.

栃東の怪我は思いのほか重傷で,全治三ヶ月とのことです. 改めて公傷申請をしたということで,名古屋場所で再起を賭けることとなりました.

琴稲妻が立ち会いに両差しになり,琴稲妻の相撲かと思いましたが, 若ノ城が左上手を引き,右を巻き替えて引きつけ,胸を合わせ寄っていき, 最後は肩越しから豪快に上手投げ.

土佐ノ海と玉春日は両者いい当たり. 突っ張り合いの後, 土佐ノ海がぐっと押し込み(ちょっとつんのめりそうな感じでしたけど), 玉春日が残すところをいなして体勢を崩して押し倒しました.

湊富士が,貴闘力の突き押しのパワーを持ち前の柔らかさで吸収し, 貴闘力が振りほどいて離れたところを,逆に押して押し出しました.

蒼樹山の突きやいなしを琴の若がしのいでいましたが, ちょっと足が流れかけたところを蒼樹山がタイミングよくいなして,送り出しました. 蒼樹山が終始先手を取って攻めていました.

栃乃洋が踏み込んで,右からおっつけて攻めましたが, 魁皇が得意の右上手を引くやいなや,強引に振り回しました. 一瞬腰が入りかけましたが,かまわず栃乃洋の首を押さえながら, 栃乃洋をひっくり返しました.魁皇の力強さですね.5勝2敗.調子が出てきたかな.

若乃花が,もろはずで敷島を押し出し,土付かずの7連勝です. うまいし,隙がない相撲です.

貴ノ浪が立ち会いから安易に抱え込みにいったため, 琴龍が左差し,右上手で頭をつけていい体勢を作りました. しかし貴ノ浪が肩越しから右上手をがっちり引いて,下手も引きつけ, これで貴ノ浪と思ったはなに,琴龍が思いきって吊り出しに出ました. しかしさすがに俵までは遠く,貴ノ浪が体を入れ替えて,寄り切りました.

千代大海が立ち会い頭から当たってのど輪で攻めましたが,武蔵丸は下がらず, 右を差して左上手も引いて寄り切りました. 負けたけど,千代大海はこの相撲でいいんじゃないでしょうか.

武双山が頭から当たり,何度も引き・いなしを見せ,曙がその都度かろうじて残し, 右差し左前廻しで捕まえ,寄り切りました.曙,冷や冷やの連続でした.