七日目

○琴錦(初顔)栃東×

栃東が低く頭から当たりましたが,琴錦の左がさっと入りました. すぐに巻き替えて右をこじ入れ,これが肩まで入ると,栃東が横を向いてしまい, ここから足を取るようにして,そのまま押し出し. 栃東は,琴錦のスピードに,まったくついていくことができず,何もできませんでした.

五城楼が徹底的に突っ張りましたが,舞の海はよく残しました. 突っ張る五城楼,逃げる舞の海.最後は五城楼に後ろにつかれ,送り倒し. と思いきや,なぜかここで物言い.攻防の中盤で,舞の海が土俵際でいなした時に, 五城楼の足が出ていたんですね.全然気づきませんでした. しかし,これって,行司差違いになるんでしょうかねぇ.だとしたら,ちょっと気の毒.

琴龍の右上手が早かったですね.旭鷲山は左下手を引きましたが,半身の体勢. 琴龍が上手投げで崩して,すぐに攻めました.意外と一方的な展開になってしまいました.

貴闘力が当たっていなして攻め込んだんですが,土俵際に落とし穴. 朝乃翔がうまく体を開いて突き落としました.完全に貴闘力のペースだったんですがね.

武双山,土佐ノ海のライバル同士の対戦.立ち会いは五分でしょうか. そこから,武双山が突っ張っておいて,押し込めないと見るや,叩き込み. うーん,もっと好一番を期待していたんですけどね. 何かちょっと欲求不満な感じがします.武双山は勝つには勝ちましたが, 全然足が前に出てませんでしたからね.

寺尾が両差しになり,貴ノ浪に右で抱え込ませないようにうまく取ったのですが, 貴ノ浪は左から抱え込んで積極的に出ていきました.今日の貴ノ浪は積極的でした. 角番も何のその,貴ノ浪7連勝と好調です.

曙は,的の大きい琴の若相手に,もろ手突きから突っ張って,右を差して,左上手, がっちり引き付けて胸を合わせて寄り切り.曙の一番いい相撲で,貴ノ浪と並んで7連勝.

貴乃花−魁皇は,立ち会い突っ張りあいになりました.魁皇が左からおっつけて, グイッと押し込み,一瞬おおっと思いましたが,ここは貴乃花がこらえ, 両者左差しの状態になり,動きが止まりました. ここから徐々に徐々に貴乃花が自分の体勢を作っていき,右上手を引いた瞬間, 魁皇が腰を振って貴乃花の下手を切り,すぐに腰を入れるような下手投げ. 豪快に決まり,魁皇は思わず小さくガッツポーズ. 先場所に続き,貴乃花が序盤で2敗となってしまいました.