千秋楽

今日の水付け呼出しさん
西
幕内前半太助和也
幕内後半光昭利樹

今日の場内アナウンス行司さん
アナウンス補佐
幕内前半錦之助慎之助
幕内後半善之輔秋治郎

協会ご挨拶は,初日に続き千秋楽もメモを見ずに行なわれました.

満員御礼は,土日すべての5日間で,まずまずでしょうか.

副立呼出しの栄太呂さんは,明日65歳の誕生日で停年退職となり, 今日が最後の呼び上げとなりました.

優勝決定戦
行司呼び上げ
序二段栄之助重太郎和也
十枚目錦之助安喜夫和也
幕内伊之助栄太呂(未確認)

大至が頭から当たって踏み込んで一気に押し込み, 高見盛が俵にかかって踏み止まったところを引きながら叩き, 高見盛が体を預けるようにして何とかしようとしましたが, 及ばず腹這いになりました.
高見盛がここに来て連敗で,3番後の3敗対決の勝者との優勝決定戦となりました.

予想に反して決定戦となった十両は, 3敗対決を制した霜鳥と高見盛との対戦となりました. 新十両の潮丸が勝っていれば,同部屋対決だったのですが.
高見盛が胸で当たり,右差し.左をさっと巻き替えて両差しになりました. ここから引きつけて体を密着させて,霜鳥に何もさせずに寄り切りました.
回り道しましたが,最後は順当に高見盛が優勝を手にしました. ようやっと高見盛が幕内に復帰です. だいぶ相撲が戻ってきたようなので,一気に上位まで復帰しそうですね.

和歌乃山が低く当たって左上手右おっつけで攻めましたが, 大きな鳥羽の山を攻めきれませんでした. さらに押し上げておいての投げを何度か見せましたが鳥羽の山が重く, 最後は投げに行ったところを付け込まれ,鳥羽の山が寄り切りました.
鳥羽の山は十両3枚でも11勝目.来場所の新入幕が確定的です. 和歌乃山は4勝11敗で,来場所は十両落ちということになりそうです.

光法が肩から当たって突っ張って押し込みましたが, 貴闘力が余裕を持ってよく見て対応した感じでした. 貴闘力が一旦押し戻した後また押し込まれましたが, 俵伝いに左に回り込みながら叩き込んで体を入れ替え, 左を差して体を預けると, 光法が弓なりになりながら突き落としかけてヒヤリとしましたが, そのまま寄り倒しました.
貴闘力は東十両2枚目で9勝目.来場所は幕内復帰となりそうです.

当たりあって武雄山がぐいぐいと押し込んでいき, 戦闘竜をあっさりと押し出しました.
二場所連続の敢闘賞を獲得した武雄山が,8枚目で11勝目を挙げました. 展開によっては一気に新三役という可能性も出てきそうです.

時津海が立ち会い叩きながらちょっと右に動いて右下手. 残した土佐ノ海が左上手を引きましたが, 時津海が頭をつけて寄っておいて力強い下手投げを打ち, 土佐ノ海が投げを打ち返しましたが, そのまま体を預けるようにして投げ切りました.
今日勝てばという条件がついていましたが,見事に白星で技能賞を獲得しました.

小城錦が立ち会いさっと左を差し, 右も差して腕を返して勝負あったかと思いましたが, 栃乃洋の小手投げを残して切り返し気味に振って体勢を崩してしまい, この機に栃乃洋が押して寄り切りました.
7勝7敗同士の対戦は,7勝してから4連敗していた栃乃洋が制しました. 小城錦は13枚目で負け越してしまいました. 何とか幕内には留まれそうですが, この地位なら大勝ちしてもらいたかったところです.

貴ノ浪が右から抱え込み, 玉春日が出てくるところを得意の回り込みで体を入れ替え突き落としました.
貴ノ浪は3枚目で勝ち越し決定.三役復帰の可能性が出てきました. 中盤5連敗で失速かと思いましたが,最後3連勝と底力を示しています.

突っ張りあいから十文字が二発三発と張り手にいきましたが, 海鵬がかいくぐって両差しになりました. 十文字がこれを抱えて出ていきましたが, 海鵬が下手投げを打ちながら回り込んで残し土俵中央に戻しました. ここから海鵬が内掛けにいき,十文字が残して出ていきましたが, 海鵬がまた土俵際で回り込み, 十文字がバランスを崩したところを叩き込みました.
星の挙っていない両者の対戦でしたが,気合いの入った攻防のあるいい相撲でした.

朝乃若が頭で当たっておいてさっと引き落とすと, 玉乃島はつんのめるように前に落ちてしまいました.
玉乃島は,まったく星の挙っていない幕内下位の朝乃若にも勝てず, 来場所はもう一度出直しとなります.

若の里が踏み込んで両差し,右下手. 琴ノ若が左上手を引きましたが,さっとこれを切って寄り切りました.
若の里がなんとかかんとか,千秋楽で勝ち越しを決め,小結の座を守りました. 来場所は勝ち越しに汲々とするのではなく, 優勝に絡む活躍をしてもらいたいものです.

朝青龍が立ち会いから突っ張っていきましたが, 琴光喜が下から突き上げて体を浮かせ,圧倒した突っ張りで押し出しました.
ライバルを一蹴し,12勝3敗で終わりました. 大関昇進は,どのような判断が下されますでしょうか.

栃東が頭から当たっていきましたが, 千代大海が小刻みな回転のいい突っ張りを繰り出して攻勢に攻めました. しかしこれをこらえた栃東が右おっつけで押し上げるようにして押し返していき, 千代大海が土俵輪でいなして向き直って突っ張りかけましたが, 栃東がさらにいなして押し出しました.
栃東が土壇場で千代大海を引き摺り下ろし,優勝決定戦に持ち込みました. 千代大海は手数は出ていましたが,足がちょっと出なかったでしょうか.

武双山が踏み込み,魁皇の引きに乗じて一気に出ていき押し出しました.
優勝決定戦になったから良かったものの, これが今場所最後の一番だったら大いに盛り下がるところでした.

優勝決定戦は,千代大海が頭を下げて突っ込んでくるところを, 栃東が頭でガチンと当たって冷静にさっと左に変化しながら突き落とすと, 千代大海はなす術なくバッタリと土俵に這いました.
本割りで破れた千代大海が気負って出てくるところを読みきった, 栃東の冷静さ勝ちでしょう. 本割りのような熱戦を期待したかったところですが, こういうのも相撲の醍醐味でしょう.
栃東は,33年ぶりの新大関での優勝という偉業と, 序ノ口から幕内までのすべての段での優勝という偉業を達成しました. これは羽黒山以来,史上二人目とのことです.

琴光喜の大関昇進は,結局見送りとなりました. 力のある力士なので,将来を見越しての昇進見送りということです. 適切な判断ですね. 来場所も今場所のような相撲を取りきれば,大関の方からやってくるでしょう.